年末調整ってなんですか?
部長「まりさん、この書類をみんなに配って、12月15日までに会社へ提出するよう伝えておいて」
年末調整の書類ですね。分かりました。
部長「令和7年分から改正があって、去年より記入内容が細かくなっているんだよ。書き間違えのないよう、注意点もあわせて伝えておいてね」
改正って、どこが変わったんですか?
部長「大きな改正は、基礎控除の変更と、特定親族の欄が追加されたことだね。
特定親族の欄は、12月31日時点で19歳以上23歳未満の子を扶養している場合に必要なんだ。その子の年収が123万円超〜188万円以下なら、控除が段階的に変わる。
だから、19歳以上23歳未満の子を扶養している社員には、年収(正確には合計所得金額)の見積額を正確に書いてもらいたいんだ。」
なるほど。じゃあ、
・令和8年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
・令和7年分 給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者特別控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書
・令和7年分 給与所得者の保険料控除申告書
この3枚を渡せばいいんですね。
部長「うん、3枚をワンセットにして渡しておいて。
進んでいる会社は電子化しているらしいけど、うちはまだそこまで設備投資していないからね。」
ところで、前から不思議に思っていたんですが、どうしてこの書類を書いて会社に提出しないといけないんですか?
部長「いい質問だね。
まりさんは会社から給料をもらうとき、源泉所得税が引かれているよね。この源泉所得税は『源泉徴収税額表』に基づいて毎月天引きされているんだ。
でも、この毎月の源泉所得税は、あくまで概算なんだよ。
そこで年末に、これらの書類をもとに各社員の本来の税額を計算し直す。
正しい税額と、毎月引かれていた金額との差額を、還付したり追加で徴収したりする。
この作業が年末調整なんだ。」
その話を隣で聞いていたあゆみちゃんが言いました。
部長ってすごいですね。なんでも詳しく知ってるんですね!
あゆみちゃんの言葉に気を良くしたのか、部長がさらに続けました。
部長「アメリカには、日本みたいに会社が社員の税金を計算してくれる年末調整制度はないんだ。みんな自分で確定申告する。
ここが、日本とアメリカの税金に対する意識の違いだと思っていてね。
日本では、会社員は給与だけなら自分で申告して納税することは基本しない。
だから、どうしても“税金は勝手に取られている”って感じやすいんじゃないかな。
一方アメリカは、自分で計算して納税するから、取られている感覚が日本より薄いと思うんだ。
自分で払う分、税金の使い道にも関心が向きやすいんじゃないかな。それでね……」
どうやら部長、スイッチが入ったようです。
さすが経理部の部長。知識が豊富で頼りになります😊
年末調整の時期ということは、今年もいよいよラストスパート!
元気に駆け抜けていきますよ~!